DSSとは3
こんにちは。LEOMOの福間です。
過去2回に渡りLEOMO TYPE-RオリジナルのMPIのひとつであるDSS(Dead Spot Score)を動画も交えつつ説明してきました。今回は前回の最後に出したクイズの答え合わせをしつつ、DSSをまとめます。
前回の答え合わせ
まず前回お見せした、DeadSpotがある選手のペダリングのムービーを再度御覧ください。
前回は下死点での不安定な動きがDeadSpotとして表れていると説明しましたが、この選手には実はもう一つのDeadSpotが存在しています。この動画を見てお分かりになるでしょうか?
正解は「上死点を過ぎたあたりでのDeadSpot」です。動画でもわかった方はいらっしゃるかもしれませんが、モーションセンサーのデータをグラフで見れば一目瞭然です。
今回はペダルの位置がわかりやすくなるようにPedal Positionのグラフ(ノコギリのような波形)を追加しました。このグラフの頂点がちょうど上死点、中腹の中間地点が下死点で、一つの山がクランク一回転です。
青いグラフを見てわかるように、下死点通過後の大きなDead Spotだけでなく、上死点通過後の小さなDead Spotが表れています。LEOMO Web Appではこのグラフは見えませんが、以下のような表現でわかりやすくDead Spotの有無を表現しています。
左足の下死点通過後と上死点通過後、それぞれにDeadSpotがあるのがわかります。
ちなみにこの選手が同じケイデンスでパワーを出すとDead Spotが消えて以下のようなグラフになります。
若干痕跡は残りますが、DeadSpotが消えているのがわかります。この選手は低パワーの時に左足のペダリングが不安定になる傾向があるようです。動画としては以下になりますのでその差を改めて見比べてみてください。(Part2のDead Spot無しの動画と同一)
まとめ
以上のような、目で見るだけでは非常にわかりにくい動きの違いをTYPE-Rではリアルタイムで計算しDSSとして表示しています。さらにそのデータをアップロードすることで、LEOMO Web App上でPowerデータや地図データなどと照らし合わせながら見ることが出来ます。
気をつけなければいけないのは、DSSおよびそれを構成するDeadSpotはペダリングのスムーズさを表していますが、その実際の動きは非常に複雑であり、一概にDead Spot=特定の動きと紐付けることはなかなか難しいということです。とはいえ、今回お見せした動画のようなわかりやすい動きもあり、DSSの減少は結果としてペダリングのスムーズさの向上として評価することは可能です。
DSSを減らすことをゴールにするのではなく、ペダリングの問題点を改善することでDSSが恒常的に減少するようになるのが望ましいでしょう。
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