サドル高に伴うMPIの変化

こんにちは。LEOMOの才田です。

今回はバイクフィッティングの視点からサドル高の変化に伴いMPIがどのように変わっていくかを見ていきます。MPIをベースにサドルの高さを決めるヒントになるはずです。

今回はカテゴリー2の選手のデータを検証します。彼の普段のサドル高を00 mmとして、5 mm刻みで±25 mmの幅でサドル高を変化させました。ホームトレイナーで行い、ハンドルを握る位置はブラケット、パワーはFTPの80%、ケイデンスは85 rpm前後で一定にキープしました。

サドルの高さに伴うMPIの変化を見てみましょう(図1)。

図1:サドル高に伴うMPIの変化


サドルの高さによって変化するMPI、変化しないMPIがあることがわかります。

足の動きの角度の幅を表すFARやFAR Q1に目立った変化は見られません(図2)。では足の動きに変化がないかというとそうではありません。

図2:サドル高に伴うFAR/FAR Q1の変化


足のセンサーで得られるもう一つのMPIであるDSSを見てみましょう(図3)。サドルが00 mm以上の高さになるとDSSが発生し始め、高くなるにつれて増大していくことがわかります。

図3:サドル高に伴うDSSの変化


LARはどうでしょうか(図4)。サドルが高くなるにつれてLARの左右差が増大していきます。主に左LARの増加によるものです。

図4:サドル高に伴うLARの変化


またPelvic Angleはサドルが高くなるにつれて減少していく傾向が見られます。ハンドルの高さが変わらずにサドルが高くなるので骨盤の角度が前傾してくるためです。


図5:サドル高に伴うPelvic Angleの変化


最後に骨盤の動きを見ていきます(図6)。-5 mmよりサドルが高くなるとRotationが増加していきます。一方でRockはほとんど変化していないことがわかります。

図6:サドル高に伴うPelvic RotationとPelvic Rockの変化


今回の選手は-5 mmが感覚的に最も良いと言いました。変化したMPIの中から特にDSSとPelvic Rotationに注目します。

DSSはサドルを-5 mmより高くするほど大きくなりペダリングのスムーズさが失われていきます。DSS基準でスムーズなペダリングのできている中でもっとも高いサドル高が-5 mmです。

Pelvic Rotationは-5 mmを境に大きくなっています。高すぎるサドル高に対応するために腰を動かさなければならないからだと考えられます。-5 mmのあたりでは無理な腰の動きを出すことなくペダリングできていると言えるでしょう。


感覚的にもMPIのデータ的にもサドル高は-5 mmが良さそうです。現在のサドル高から数mmずつサドルを下げて見ることでベストな高さが見つかるでしょう。サドル高に迷っている方、ぜひDSSやその他のMPIを参考にしてみてはいかがでしょうか?


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